つながらない日の運び方
■ 切断は、つながる前提の機械を一斉に止める
サイバー攻撃を受けた病院は、被害の拡大を防ぐためにネットワークを切る。正しい初動だが、配送指示をネットワーク越しに受け取るロボットは、その瞬間に行き先を失う。点滴を載せたまま廊下で止まる。攻撃そのものではなく、守るための切断が現場の搬送を止めてしまう。
■ 人の手段と機械の手段は、非常時ほどかみ合わない
大城は手書きのメモを差し出し、ハコブくんは「紙ハ、読メマセン」と返す。人は非常時に紙や口頭へ自然に切り替えるが、機械は平時の入力経路しか持たない。人の側の代替手段が、そのまま機械に通じるとは限らない。どちらでも仕事が回るかを、平時に確かめておく。
■ 結論:性能を落としてでも止まらない動き方を備える
ネットにつながず院内の地図だけで走るモードに切り替えると、ハコブくんは遅くても点滴を運べた。これが縮退運転だ。速度や効率を手放す代わりに、最低限の仕事を続ける。どの機能を残し、誰がいつ切り替えるのか。その手順を攻撃の前に決めることが、非常時の搬送を守る。
つながることを前提にした機械の価値は、つながらない日に試される。
