誰が動かすかを目で示す
■ 人型の機体は、見た目だけでは中身が分からない 遠隔操作の人型機体は、人が動かしているのか、自動で動いているのか、誰もいないのかを外から見分けにくい。椅子に座り込んだまま顔の暗い機体を、ハコブくんは動かない相手として見ていた。中の状態が見えなければ、そばにいる人は近づいてよいのかを判断できない。
■ 目が灯って立ち上がると、操作の開始が伝わる 遠く離れた部屋で操作する人が頭に装置をかぶると、機体の黒い顔に白い目がふたつ灯り、ゆっくり立ち上がる。光と姿勢という二つの合図が重なることで、言葉を交わす前に「いま人がつながった」と分かる。状態の表示は画面の隅の小さな印より、体全体の振る舞いで出すほうが届く。
■ 結論:中に誰がいるかを、近づく前に知らせる ハコブくんは背中をのぞいて、中に誰もいないと言う。半分は正しい。操作する人は遠くにいて、機体の中にはいない。だからこそ、誰がいつ動かしているかを外に示す必要がある。目が灯って立つ、消えて座り込むという分かりやすい対の合図があれば、そばの人は安心して近づける。 中の人は見えなくていい。誰がいるかだけは見えていなければならない。
