ロボットに見えない所は、建物の目を借りる
■ 扉が開いたら、目の前にベッドがいた
手術棟へ続く両開きの扉。ハコブくんが前まで来ると、扉が開き始めた。その向こうから、高杉さんが岩田さんの乗ったベッドを押して出てくる。ハコブくんとベッドは鼻先で向かい合い、どちらも動けない。ベッドの上の岩田さんがつぶやく。どっちが下がるの? ハコブくんの答えは、扉の向こうは見えませんでした。
■ ロボットの目は、扉の向こうまで届かない
トヨタの病院での搬送ロボットの開発では、ロボットの近くを見るセンサーでは、ドアの向こうから来る物を前もって知ることができず、道を譲れなかったことが課題に挙げられている。扉が閉まっている間、ロボットにとって向こう側は無いのと同じだ。開いた瞬間に気づいても、狭い出入り口ではもう下がる場所がない。
■ 結論:見えない所は、建物の側から見て知らせる
白石さんは扉の上にカメラを付け、向こう側の様子をハコブくんに送るようにした。ベッドが来ると分かれば、ハコブくんは扉の手前の脇で待つ。ロボットの目だけで全部を見ようとしない。
建物にも目を持たせれば、ロボットは先に譲れる。