「探させない」を設計する
■ 「網羅性」が招く深い階層
機能は多いほど親切に思えます。しかし第46話、大城さんが夜勤用に音量を下げようとすると、「設定 > 運用 > 出力 > 音声 > 音量 > 時間帯別…」とタップのたびに新しい階層が現れました。すべての機能を漏れなく収めた構造は、整然としているほど、目的の一つに辿り着くまでが遠くなります。
■ 中断が暴く「深さ」のコスト
あと一歩で設定に届くところでナースコールが鳴り、大城さんは離脱。戻るとタイムアウトで最初の画面に戻っていました。現場の操作は、いつも最後まで一息では終わりません。深い階層は平時には機能しても、中断と再開が前提の現場では、その都度ふりだしに戻す罠になります。
■ 結論: ホーム画面の取捨選択がUXを決める
大城さんは「トップ画面に『よく使う設定』を3つだけ出して」とエンジニアに電話し、ハコブくんも「同意シマス、深スギマシタ」と頷きました。機能の網羅性と、現場が毎日触るものへの即アクセスは別問題です。何を載せるかではなく、何を一番上に出すか——その取捨選択こそがUXを決めます。
