警報を信じられる夜のために
■ 夜間の検知は、動いたかどうかしか見ていない 深夜の外来棟で人感センサーが反応し、警備員が懐中電灯を手に駆けつけました。照らされた先にいたのは、検体を運ぶ搬送ロボットです。夜間の警備は、動くものをすべて侵入者として扱います。センサーには、それが誰かを見分ける手段がありません。ロボットに落ち度はない。知らされていなかっただけです。
■ 誤報が続くと、本物の警報まで疑われ始める ロボットが通るたびに警報が鳴れば、警備員は毎晩走らされます。空振りが続けば、構えは少しずつ緩んでいくでしょう。怖いのは誤報そのものではありません。警報への信頼がすり減り、本物の侵入者が現れた夜に、その警報まで疑われることです。警報の価値は、鳴ったときに信じられるかで決まる。
■ 結論:通る時間と道を、先に警備と共有する 翌朝、エンジニアがロボットの通る時間と経路を警備システムに登録しました。予定どおりの動きが共有されれば、予定外の動きだけが浮かび上がります。警備員の「鳴ったら本物」は、この切り分けの結果です。ロボットを現場に入れるなら、見張る仕組みとも経路を突き合わせておくべきです。 動くものを疑う仕組みには、疑わなくていい動きを先に教えておく。
