MANGA EP71ハコブくん2026/9/6
速度は誰が決めるのか(MANGA EP71 表紙) 速度は誰が決めるのか(MANGA EP71 本編)

速度は誰が決めるのか

■ 搬送の速度をそのまま案内に使ってしまった
ハコブくんは面会に訪れた森田久美子さんを病棟まで案内します。ところが選ばれた速度は、薬剤を運ぶときの標準設定そのままでした。荷物を持った人が並んで歩ける速さかどうかは、どこにも問われていません。曲がり角を二つ越えた時点で、案内される側は視界から消えています。

■ 速度の正しさは積荷ではなく同行者が決める
搬送では速度は積荷の安全で決まります。液体をこぼさず、時間内に届けばよい。しかし案内では、後ろを歩く人が離れずについてこられるかどうかが唯一の基準になります。同じ移動でも目的が変われば最適な速度は変わる。ハコブくんはその切り替えを持っていませんでした。

■ 結論:案内は相手の条件に合わせて初めて成立する
解決は速く走らないことではありません。相手を検知して速度を合わせ、合わせていることを画面で伝える。この二つが揃って初めて、久美子さんは安心してついていけます。速度の設計は機械の性能表ではなく、隣を歩く人の身体から立ち上げるものです。誰のための移動かを先に決めなければ、正しい速度は選べません。

案内の速度は、案内する側ではなく、いつでも案内される側のものだ。